WHO(世界保健機関)が2010年に示した最新の精子検査のマニュアルでは、精子の基準値が掲載されています。

まず、前置きしておきますが、WHO自体がこの基準値が必ず妊娠に影響するものではないと注釈をくわえています。「基準値を下回ったからといって、必ず妊娠できないわけではないよ!」と言っているのです。この記事でも紹介するWHOの基準値は、あくまで参考程度に見てください。

実際のお医者さんでも、WHOの2010年の基準値を参考にすることはあるようですが、人工授精などの判断はお医者さんによって違います。

あくまで、お医者さんの判断に従って、不妊治療をすすめていくのがベストです。

前置きが長くなりましたが、さっそくWHOの精子検査基準値をご紹介します。



WHOが提示した精子検査に関する基準値

基準値
精液量 1.5ml以上
精子濃度 1500万/ml以上
総精子数 3900万以上
精子運動率 50%以上
高速直進精子 25%以上
正常形態率 4%以上(奇形率96%未満)
総運動精子数(総精子数×運動率) 1560万以上

これがWHOが示した基準となっています。

精子検査が基準値を下回ると妊娠できないの?

WHOは「基準値を下回ると妊娠できないというわけではない」と言っています。

WHOが提示している精子検査の基準値は「妊娠能力がある人の中での最低ライン」です。

WHOが精子検査基準値を提示するにあたって行った研究では、妊活から12ヶ月以内に妊娠した男性を集めています。

あつまった男性の中での下から5%の人達の精子検査の数値を最低の基準としています。なかには、基準値を下回る人もいます。

なので、基準値以下の数値が出ても、絶対に妊娠は無理と断言できるものではないのです。

精液の特徴は男性間でも、個人でも大きく変動しており、カップルの生殖能を間違いなく判断できるものでない。

それゆえ、変動範囲はヒトの妊孕性の状態を示すものにすぎない。

引用元: 「ヒト精液検査と手技」WHO・ラボマニュアル5版 翻訳

精子の検査数値は大きく変動することも報告されています。それだけ、不安定な要素なのです。